story/ 結婚式はカレーだった

もともと結婚式はしなくてもいいかなと思っていた。


自分たちのためにわざわざ人を呼んだり、

ご祝儀をもらうのもなぁとぐむぐむしていたときに

カレーできるなら結婚式してもいいかもとひらめいた。


「カレーつくれるならやってもいい気がする」

「なぜカレー」

「こう、なんというか、

 一緒にカレーつくったら仲良くなるじゃん」

「うん」

「そういうことだよ」

「なるほどわからん」


相手にも自分にも、
会社も含めてそれぞれ別々のコミュニティがあり、
そこにそれぞれ、
大切な友人や同僚や後輩や先輩がいるものだと思う。


けれど、結婚式に行くと、
だいたいテーブルごとに席が分かれてしまって、
他のゲストたちと交流できることが、ほとんどない。


みんな、自分の大事な結婚する友達の、
大事なつながりの人たちなはずだから、
いいひとばかりなはずなのに。


「つまりあれだよ、

 カレーつくったら俺たちの大切なひとたちが

 横のつながりを持つと思うわけだよ」

「なるほど楽しそう」

「ほら」

「うむ」

「それなら結婚式やってもいいと思わない?」


こんな感じで、感謝を返すのはあたりまえに、
大切なつながりが実現できるきっかけとして
結婚式があるならということで、
カレーが作れる結婚式にしようということになった。


(そうそう、もとを正せば「花とカレー」は
 ここからはじまっていたんだった)

コンセプトは「あなたがいるけっこんしき」


この結婚式を作ってくれているのは、

まぎれもなくゲストのみなさんだってことを

ちゃんと伝えたいと思って考えていたら、

一泊二日のオールナイトキャンプウェディングになった。


当日はメンバーのコミュニティをバラバラにして

15のチームに分かれてもらうところからスタート。

(もちろん、つなげたい理由がある人を集めたチーム!)


チーム対抗カレーの食材争奪が、
それはもう凄い盛りあがりで、
カレーすごい。ほんとにすごい。


すぐに大事なひとたちがつながっていった。

もうあれから3年経ったのに、

「あの結婚式がほんとに楽しかった」って

いまだに言ってもらえるのはとても嬉しい。


でも、それ以上に、

あの日までまったく知らない人どうしだったのに、

いまはもうびっくりするぐらい仲良くなってたりする

つながりができていることが、本当に嬉しい。


花とカレーも、ここからまた

たくさんのつながりができる場になると思う。

おいしいカレーを作ってきょうも頑張ろう。

花とカレー

もう大切なものはちゃんとある

0コメント

  • 1000 / 1000